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再開発は悪なのか【補講・前編】
東京オリンピックや大阪万博を端緒(口実?)に、老朽化した旧い市街地を、高層ビルやモールへと建て直す(集約する)ことで、より安全で快適な都市機能へとアップデートする再開発事業が、近年全国各地で急速に進められています。
建前上は、利便性向上、混雑緩和というメリットばかりを際立てますが、果たして本当にそうなのでしょうか?
街の導線や雰囲気が大きく変わるのと同時に、街ごとの個性や愛着あるレガシーが失われ、じつは均一化が進んでいるように思えてならないのです。
特に渋谷駅などでは、井の頭線から東横線へ乗り換えるのに、下手すると2駅分くらい歩かされますし、見た目の華やかさや先進性ばかりに気を取られ、本来配慮すべき利用する側の気持ちや労力を蔑ろにしていると。
事実、多くの現代廃墟系YouTuberたちも報じるように、かつてはあまり人流のなかったエリアに意気揚々と箱物を建て、高層化を図ったまでは良いものの、いざ本営業してみると空きテナントばかりで開業即ゴーストタウン化する商店街やモールが全国に散見され始めています。
もちろん、耐震性や不燃性といった言わばオールドファンクションを現代的にアップデートすることが、街の継続に不可欠であることは理解しています。
ただ、単に現代的ではない、時流にそぐわないといった理由から、行政やデベロッパーが勝手に再開発を進めることには、いささか納得できません。
再開発って本当に必要なのでしょうか?
前編では、変わりゆく街の現状と、再開発の必要性について議論していきます。
TEXT:ユスカル
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