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#100

本当の「勝ち組」はどこに住む?【補講・前編】

こちらは日暮里ゼミナールの補講の第49回となる#100です。 街のイメージについて、ゼミ長・二村康太を中心に考察します。

こんにちは、東京者のユスカルです。
今回は、以前、二村と田嶋とに勧められて読んだ
麻布競馬場氏の著書『この部屋から東京タワーは永遠に見えない』
を肴に、東京という街に渦巻く自意識と階級闘争について語っていきます。

本書は、地方から上京し、
東京という魔都で何者かになろうと、もがく人々の野心や挫折を描いた短編集ですが、
田嶋はこれを「街マウンティングをする人々を言語化してくれてスカッとした」と評します。
「量産型のくせに個性的だと思っている人間が住む中目黒」
「何者にもなれなかった中年が最後の博打で住む高円寺」など、
シニカルな描写の数々に、
地方出身
(といっても、東京からたった10分も離れていない川崎出身なので東京者への逆差別なのですが…)
の田嶋は「あるある」と膝を打つようです。

しかし、生粋の東京人(在来種)である私には、この感覚が全くピンときません。
なぜなら、我々在来種にとって、足立区も港区もただの行政区分であり、そこにヒエラルキーなど存在しないからです。
中目黒がおしゃれな街になったのも、高円寺が夢追い人の街になったのも、すべては後からやってきた外来種たちが勝手に作り上げた幻想であり、言わば、外来種が外来種をマウントしているだけのこと。

そこで私は「在来種からすれば、どの街もフラット。マウント合戦なんて、頼んでもいないのに勝手に戦って、勝手に傷ついて帰っていく不思議な儀式にしか見えない」と、説きます。

しかし田嶋は「その『戦う気なんてないよ』という態度こそが、戦っている人間からすれば『どうせお前らには勝てっこないから』と上から言われているようで、最も鼻につくマウンティングだ」と反論します。

東京タワーが見える部屋に住むことが勝ちなのか、それともそんな競争から降りることが勝ちなのか。

前編では、埋まることのない「東京在来種」と「地方出身者」の溝について議論していきます。

TEXT:ユスカル
https://www.wowrecords.jp/

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